「がん防災マニュアル」という小冊子をご存知ですか?
がんのこと、治療のこと、その周辺のこと。
図やイラスト多めでとても分かりやすくまとめられています。
(一般社団法人 がんと働く応援団 が発行しています)
私は先日、親しい友人に配布したくて6冊購入しましたが、
無料でPDFも配布されていますのでぜひ!

私自身ががんに罹患して思うのは、そうなる前に知識を備えておくことの大切さ。
押川先生が提唱している「がん防災」という言葉。
健康な時に「がんになるとこんな感じなのかー」と少し遠くから見ておくだけで、いざと言う時に慌てず行動できます。
10年前、乳がんに罹患した時、何の知識もなくてショックでいろいろな治療の決断に迷い、子どもも小さく、鬱病になってしまいました。
がんの正しい知識があったら、鬱にならずにもっと冷静に治療が受けられたと思うのです。
がん治療を悲観しそうになる時、一番やって良かったこと
乳がんの再発が分かって、その治療を考えた時、
根本的なところで最も有効だと感じた対処方法は
「最悪を想定してみる。最悪の結果だったら、そこから何ができるだろう?」
と覚悟を決めてしまうことでした。
(これは押川先生に教えていただきました)
例えば、昨年行ったMRI検査(再発がんの全身への広がりを確認する目的)の結果を待っている時。
最悪を想定してみました。
〜当時の最悪の想定〜
●遠隔転移が見つかり、ステージ4となる。強力な治療薬「抗がん剤」の適応となる。
●抗がん剤を使用することで様々な副作用と戦うことになる。
●副作用の脱毛で悩む。
●乳がんは予後が良いケースも多く、治療も発展しているので、すぐに悪化することはないだろう。少なく見積もっても3年間は生きていられるだろう。
こんな感じでした。
そして、次に最悪になったら、何ができるか。
〜最悪になった時の対処方法〜
●抗がん剤の名前を覚えて、効果と副作用について勉強する。
●副作用を抑える薬について、勉強する。
●脱毛対策でウィッグを早めに選んでおく。
●おしゃれでリーズナブルなウィッグを探しておく。
●ピアリングで似た治療歴の方の体験談を読み参考にする。
●話して安心な人に気持ちを聞いて貰う。
●がん相談支援センターで相談する。
●治療費がどれくらい必要になるか、試算する。
●分からないことは主治医に相談する。
●仕事に集中してがん治療のことを忘れる時間を作る
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などなど
ここまでピックアップできれば
「最悪、こうなっても、その時はこれをするんだな、よし」と。
不思議と気持ちが穏やかになりました。
漠然と悲観的になるのではなくて
冷静に状況をみつめて
最悪と想定されることを紙に書いて思考を整理する。
これが一番私にとって、助けられたことでした。
このテクニックは人生でめちゃくちゃキツイとき、ピンチのとき。
がん治療に限らず、様々な人生のジャンルで使えるな!と思いました。
少しでも誰かの参考になれば嬉しいです。
今回はこの辺りでー。
私の乳がん治療について、また思うとことがあれば投稿したいと思います。